コンサート「神曲たちの饗宴」に行ってきて感じたこと
4/23(土)、「KEY OF LIFE -神曲たちの饗宴-」というゲーム音楽のオーケストラコンサートが東京でありました。FFとキングダムハーツから選りすぐった曲を演奏するという、有志による催しです。
演奏を聴きながらゲームをプレイしていた当時のことをいろいろと思い出す、タイムスリップ空間に浸るかのような時間を過ごすことができました。
演目は上記サイト内にもありますが、コンサート当日に配布されたプログラムの記述に従って書くと以下の内容でした。
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「Dearly Beloved」
「Kairi」/「Night of Fate」
「Traverse Town」
Princess' Waltz
「ビビディバビディブー」/「いつか夢で」/「いつか王子様が」
「The Beauty and the Beast」
Kingdom Hearts Battle Medley
「The 13th Struggle」/「Tension risng」/「Darkness of The Unknown」
「Vector to the Heavens」
●FINAL FANTASY より
「Prelude」/「風の追憶~悠久の風伝説~」
「更に闘う者たち」
「エアリスのテーマ」
FINAL FANTASY VIII メドレー
「Fisherman’s Horizon」/「Force Your Way」/「Eyes On Me」
FINAL FANTASY IX メドレー
「いつか帰るところ」/「ローズ・オブ・メイ」/「守るべきもの」/「Melodies of Life」
Final Fantasy Battle Medley
「閃光」/「ビッグブリッヂの死闘」/「Other World」/「The Man With The Machingun」/「J-E-N-O-V-A」/「Those Chosen By The Planet」/「片翼の天使」
FINAL FANTASY X メドレー
「ザナルカンドにて」/「シーモアバトル」/「いつか終わる夢」
●Encore
「Dearly Beloved」(別アレンジ)/「MAIN THEME」
そういえば、動画サイトでこのコンサートの曲をまとめている人がいたので、そのリンクをぺたりと。
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いくつかの曲で、思い出したことなどをつらつらと書いてみましょうか。
「Traverse Town」。私はキングダムハーツでこの曲が一番印象に残っていて、今でもたまに口ずさんでしまいます。ゲームで最初に訪れる街の曲で、プレイヤーを温かく出迎えてくれるような楽しげでゆったりした曲です。街中を、ドナルドやグーフィーとうろうろしていた景色が思い出されました。
「The 13th Struggle」。キングダムハーツをプレイしていたのは2000年代前半なのでディテールはだいぶ忘れてしまっているんですが、このボス曲の一つを聴くと、イケメンなXIII機関の連中とガチャガチャ闘ってたときのことがなんとなく思い出されます。
「風の追憶~悠久の風伝説~」。FF3のフィールド曲。これぞ古き良きジャパニーズファンタジーRPGと言いたくなる曲です。植松伸夫さんのアレンジCDやコンサートなどで、今までにも数々のアレンジがなされた曲ですね。
FF8メドレー/FF9メドレー。この辺を聴いてる頃には涙腺がだいぶ揺さぶられてました。その前のFF7の曲らは、聴きすぎて慣れていたところがあったんですが、8や9をメドレーとして演奏されると、物語全体や当時のことがふーっと記憶の底から浮かんできました。
Eyes on Meを歌ったフェイウォン、今はどうしているのだろう。
FF9といえばやはり黒魔道士のビビですね。彼の生涯は壮絶で、でもきっと幸せだったのでしょう。
FFバトルメドレー。ある意味ずるい、なにを並べても盛り上がってしまう気がするFFのバトル曲。ビッグブリッヂやマシンガンは、やはり過去のFFのCDやコンサートでだいぶやり尽くされてるんですが、地味に、最初の「閃光」で鳥肌が立ちました。閃光=ライトニング、つまりFF13のバトル曲ですが、ものすごく高揚感のある曲だと今更ながら気づきました。
あとは、「J-E-N-O-V-A」から「Those Chosen By The Planet」、そして「片翼の天使」に続けるFF7曲三連発。ジェノバやセフィロスの設定、星の生命までも巻き込む物語……FF7はやはり壮大で、かつ楽曲面から見ても狂気に満ちていて(笑)、今なお名作として語り継がれる作品だと痛感しました。
「いつか終わる夢」。FF10の、とある夢の終焉を思い出させる曲。このコンサートの終幕としても、楽しい時間が終わってしまうことを告げているようで、とても切なく感じました。というか、ザナルカンドからこの曲でしめるメドレーのせいで、「FF10をまたプレイしよう」と決意しました。PS2版発売日に買ったディスクをまだ持ってますしPS2もまだ健在なんですが、どうしようかな、リマスター買っちゃおうかな……。
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ゲームの中の印象的なシーン、そのときの曲、
キングダムハーツの主題歌「光」を宇多田ヒカルさんの武道館ライブで聴いたときの気持ち、
FF7でリミットブレイクしたときの効果音とそこからリミット技を放つ昂ぶり、
発売日から四日間廃人プレイしてクリアしたFF10、
まだ小学生の頃に親もいるリビングのテレビで友人といっしょにスーファミをプレイしてた頃……
いろいろと思い出しました。
鮮明に覚えていることもあれば、断片的な記憶になっているものも。
ただ一つ言えるのは、どれも楽しかった思い出で、物語や曲やキャラクターが絡み合って記憶に残っているということでした。
小さい頃は長時間ぶっ続けでプレイして親に怒られ、大学生以降は生活ぶん投げて夢中になって、と。そのくらいどっぷりと浸かって楽しめるのが、あの頃のゲームでした。
……あんまり悪く言いたくはないのですが、最近のゲームでこういう遊び方をできるものに出会った記憶がほとんどありません。なくはないのでしょうが、こういう、ゲームらしいフィクションというより、バーチャルリアリティを追求した面白さであったり、キャラクター集めや日課プレイなどでなんとなく縛られていたり……そういうプレイヤーの掴み方をするゲームが多い気がします。
これは別に、今のゲーム業界が悪いとかそういう話ではなく……私自身も含めた、人の生活様式の変化のせいの気がしてなりません、最近。
昔は、半日どっぷりゲームをしていても邪魔する人やモノはありませんでした(親以外)。
でも今はSNSなどで常に誰かと連絡を気軽に取れる状態で、スマホがご丁寧に通知などを出して教えてくれます。ツイッターやFacebook、LINEなどで常に新しい情報が流れ込んできます。
パソコンは高性能になり、ゲームをしながら他のことをいくつも同時にできるようになりました。だから、アニメ観ながらゲームしながら絵を描きながらツイッターするなんてことができてしまう。
長時間、たった一つのことにどっぷりのめり込んで没頭する機会を、現代人はなかなか持てない(持たない)気がします。せいぜい、映画館やコンサートくらいじゃないでしょうか。
たくさんのことを同時に実施できる、あるいは、常に誰かと連絡を取り合える、最新の情報を摂取できる、24時間どこでも仕事ができる……文明の発達と生活様式の多様化は素晴らしいことだと思いますが、代わりに、一つの物事を徹底的に楽しむ、集中する、熱中する……そんな時間が縁遠くなっていないでしょうか。
めちゃくちゃたくさんのことをやってきたけど、気がついたら全部浅くしか自分の中に残ってないぞ、というお年寄りにはなりたくない。
今からでも、大事なものには一個一個、全身全霊撃ち込み、あるいは楽しみ、一つでも多くの「KEY OF LIFE」を人生に創っていきたい。
そう思い直すきっかけになるくらいには素敵なコンサートだったし、FFやキングダムハーツ、その他いろいろと、一生ものになっているゲームがあります。もっとそういう娯楽と出会いたいし、そういうものを創りたいですね。
とりあえずは、スマホもなにもかもOFFにして、FF10を今度は三日でクリアする挑戦でもやりますかね……(今の体力でやると死にそうですが)。
●●●番外編●●●
途中でちょっと触れた、植松伸夫さんの過去のいろいろなアレンジCDなど、ですが。
私が数え切れないほど再生した、お気に入りのCDをいくつか貼っておきます。今は新品入手なんて不可能だと思いますが、itunesとか、なんかデジタルで買う手段があるんじゃないでしょうか。
ちなみに上の四枚は04/10/1発売ってなってますが、その日にAmazonかスクウェアか誰かが登録したんでしょうかね。あるいは再販? 初版は全部90年代発売のものです。
- アーティスト: ゲーム・ミュージック,伊藤裕之,前川嘉彦,植松伸夫
- 出版社/メーカー: NTT出版
- 発売日: 2004/10/01
- メディア: CD
- 購入: 2人 クリック: 14回
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FF4と5のアレンジCDは超名盤だと思っています。
ファイナルファンタジー ヴォーカル・コレクションズI-祈り-
- アーティスト: ゲーム・ミュージック,大木理紗
- 出版社/メーカー: NTT出版
- 発売日: 2004/10/01
- メディア: CD
- クリック: 28回
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ファイナルファンタジー ヴォーカル・コレクションズII(ラヴ・ウィル・グロウ)
- アーティスト: ゲーム・ミュージック,大木理紗,野口郁子,木下勝彦,山吹理々子,Claudio Ramos,YU-PA,睦月薫,三茶和子,篠崎正嗣,美野春樹
- 出版社/メーカー: NTT出版
- 発売日: 2004/10/01
- メディア: CD
- 購入: 1人 クリック: 4回
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この2枚のヴォーカルコレクションズは本当に傑作。
- アーティスト: ゲーム・ミュージック,清田まなみ,長谷川友二
- 出版社/メーカー: ユニバーサルJ
- 発売日: 2004/03/10
- メディア: CD
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清田まなみさんの声が素晴らしいんです。なんどかライブに行きました。
これは中古でも入手難っぽいですね……FF1~6のアレンジ楽曲の中から植松さんが選りすぐったCD。これはCD自体よりも、初回限定版についていた植松さんのエッセイ本「人生思うがまま」が名著なのです。当時小学生だった私は、何度も何度も読み返しました。今でも私の生き方の一つの指針となってる本です。もちろん今でも持ってます。
↓ブログに残してくれてる人がいた。ご参考まで。
というわけで。素敵なコンサートをありがとうございました。
●●●番外編2●●●
最近、ゲーム業界に関する記事で必読なのがこちらでしたね。念のためここにも貼って、ゲームとは、娯楽とはなにか、自分の中の戒めとしておこう。