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ポジティブ物書きの雑記帳

物書き、弥生肇のブログ

『小説同人誌をつくろう!』/初めての自著刊行です

『小説同人誌をつくろう!』という本を、総合科学出版から刊行させていただくことになりました。5/25発売。私の人生初の、商業刊行物になります。 

小説同人誌をつくろう!

小説同人誌をつくろう!

 

気になった方は書店でぺらぺら眺めていただくなり、よろしければ買ってみていただくなりすると嬉しいです! ちなみに印刷数・展開規模の都合上、入荷する書店はそれなりに限られてしまうかもしれません。
もし書店員の方でこのブログを見られていたら……Web小説書籍化本コーナーの周辺に置いていただくと、案外動くかもしれないし動かないかもしれません。(私も元書店員です)

というわけで今日のブログでは、「小説同人誌をつくろう!」がどういう本なのか、小説同人誌ってなにがいいのかについて、少しだけ書いてみます。 

●小説同人誌って?

「同人誌」と聞くと、いわゆる「薄い本」と呼ばれる漫画やイラスト本、とくにえっちなものを思い浮かべるかもしれません。コミケコミックマーケット)などの同人誌即売会をご存知の方も多いかもしれませんね。
あるいは、明治時代に端を発する戦前の文筆家たちが自費で刊行した冊子のことかと思う方もおられるかも知れません。語源や同人誌の始まりはこちら。昨今作られている同人誌も結局は同じ物で、出版社などを介さずに自費で刊行した本のことを指します。

有名になったり爆発的に売れたりしてよく取り沙汰されるのは漫画やイラスト本、それも18禁のものが多い印象ですが、全体で見れば、小説やエッセイ、写真集、評論、その他種々様々な同人誌が作られています。

小説同人誌もその一種。
本屋で売られている本以外にも、自分で書いた小説を自分で本にしている人たちが世の中にはたくさんいます。
最近は、電子書籍にしてAmazonやBOOK WALKERその他の電子書籍ストアで販売する人も多いですね。電子書籍を「同人誌」と呼ぶ人はほとんど見たことがありませんが、個人的には媒体が違うだけで同質のものだと思っています。

私はそんな小説同人誌を今までに、2000冊くらい頒布してきました

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※作った小説同人誌のごく一部。表紙はイラストレーターやデザイナーに依頼して作ることも多いです。

 

●書籍「小説同人誌をつくろう!」の概要

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タイトルそのままに考えてもらうと、小説同人誌の作り方を解説したハウツー本だと思われるかもしれません。
確かにハウツーパートもあるのですが、ハウツーを扱った情報は今やネットに溢れていますし、「小説の書き方」のハウツー書籍も本屋にたくさんあるでしょう。

この本のコンセプトは、「同人誌(同人活動)は楽しいことも苦しいこともあるけど、他では体験できないおもしろいことがたくさんあるよ」と伝えること

私の18年ほどの同人体験をあちこちに散りばめながら、小説同人誌はこういう風に作っているよ、そしたらこういうことがあったよ、という話をまとめたのがこの本の内容です。

私はイベントやツイッターで書き手の方々と交流があるのですが、多くの人が「自分の小説を読んでもらえない」「売れない、手に取ってもらえない」という悩みを抱えています。私自身もいまだにそうです。

ただ、最近はその悩みが昔以上に強まっている気がします。その理由の1つは、Web小説の隆盛でしょう。
無料で公開・読めるWeb小説は、昔以上に書き手も読み手も助けているんじゃないの?と思われるかもしれません。確かにその一面はあります。
しかしWeb小説はWebで読まれる媒体であり、読者もWebで本を探します。そのため、どうしたって検索順位や流行の影響をモロに受けます。
だからこそ、その流行の中で頭角を現した作品は、流行の頂点に位置するがゆえのおもしろさを持っていて、それが多くの読者を楽しませているのですが。この世界では、読者を楽しませることの重要性がとにかく強く、作品のあるべき姿が商業刊行物と近いと思うんです。
本を書いて飯を食っていくなら、読者を楽しませるべきでしょう。世の中で一定以上の需要がある書籍を書くべきでしょう。

でも、趣味の小説って必ずしもそうではないはず。

・自分が好きな物、自分が世へと訴えたいものを書くという姿勢の執筆
・誰かを楽しませる執筆

これらは異質のものです。たまに、イコールになる人がいますけど少数派でしょう。

「自分の書きたい物を書いた作品」が、Web小説ではとにかく生きづらい。
そのことに気づかずに苦しんでもがいて、ボロボロになっている人をたまに見ます

そうやって苦しんでいて同人誌を作ったことがない人にはぜひ同人の世界を知ってほしいという想いから、この本をまとめることになりました。

小説同人誌は、正直言って儲かりません。黒字にするのも一苦労です。
でも、同人誌で好きな物を書いて、自分の作品を読んでもらって、他の書き手や読者と交流することで得られる楽しさは、Web小説だけではなかなか体験できないことだと思います(Web小説でも実現している方々はもちろんいます)。

 

この本は、大きく4章構成で書きました。

第1章 小説同人誌をつくろう
第2章 本を手に取ってもらうには
第3章 本から生まれる交流
第4章 電子書籍の波にのれ!
 ※詳しい目次は今日のブログ最後に後述

1章では、小説同人誌の作り方や、「自分でなにをどうして書きたいの?」を考えてもらうような話を書いています。

2章では、同人誌をイベントでどういう風に頒布すればいいか、宣伝はどうすればいいかなどを私なりに書いてみました。

3章では、同人誌をきっかけに私が体験した人との交流や広がりについて。

4章では、電子書籍に関する話をいくつか載せています。
私は一応電子書籍も刊行していまして、

ダイヤモンドダスト: ―灰になった宝物― (Hybrid Library)

ダイヤモンドダスト: ―灰になった宝物― (Hybrid Library)

 

こんなのを自分で刊行しています。Kindle Unlimited会員の方は無料で読めます。 
また、本作を書いた恥ずかしい過去話もブログに書いています↓。

 

 ●おまけ

私自身は高校生の頃に同人誌のことを知り、16歳の頃に同人活動を始めました。
そのきっかけとなったのが、書店で見つけたこの本です。

同人誌マニュアル (ゲーメストムック Vol. 96 WORLD SERIES Vol.7)

同人誌マニュアル (ゲーメストムック Vol. 96 WORLD SERIES Vol.7)

 

※今調べたら、出品が12800円からになってて驚きました。私は昨年、処分しちゃったんですよね……1997年当時の同人事情やハウツーがよくまとめられていた本でした。 

私の本が誰かの楽しい同人活動のきっかけになってくれたら嬉しいなと思います。
ただ、上記の「同人誌マニュアル」のように、ハウツーから同人業界動向までを網羅的に書いた見事な本ではないのですけど。どちらかというとエッセイに近いかもしれません苦笑。

あまり期待せずに、まずは眺めていただけると嬉しいです。m(_ _)m

 

来週末に、ちょっと違う観点から、拙著「小説同人誌をつくろう!」についてもう一回ブログを書こうと思います。

 

「小説同人誌をつくろう!」詳細目次---

第1章 小説同人誌をつくろう
1.なぜ作品を書くのか
2.小説同人誌とは
3.二次創作は認められるのか
4.編集と校正ってなに?
5.レイアウトやフォントも意識しよう
6.気になるタイトルとは?
7.表紙は本も顔
★コラム1:『表紙デザインで大ゲンカした話』
8.イラストを依頼するには
9.本の装幀あれこれ
10.同人誌の印刷と製本
11.いくらで売る?
★コラム2:『刷りすぎて爆死した話』

第2章 本を手に取ってもらうには
1.発表の場はたくさんある
2.同人のメッカ〝コミケ
★コラム3:『初参加のコミケでお隣からエロゲをもらった話』
3.オリジナルの総本山〝コミティア
4.文章なら〝文学フリマ〟を忘れるな
5.売る前に宣伝を
6.宣伝いろいろ
★コラム4:『宣伝不足だったり宣伝しすぎだったりする話』
7.出展スペースのイロハ
8.本を手に取ってもらうための工夫
9.イベントのあと ~兵どもが夢の跡~
10.委託販売で書店に本を並べよう
11.感想の意味

第3章 本から生まれる交流
1.イベントは本を売るだけの場ではない
2.1人の仲間、1人の読者を見つけ出せ
3.Twitter は創作の味方
4.オフ会の光と闇
★コラム5:『裸の付き合いをしているのに本名も知らない話』
5.サークルに入るとなにがいいのか
6.合同誌の苦悩
★コラム6:『オタサーの姫現象は実際に起きるという話』
7.交流してたら仕事が来た
★コラム7:『同人コネの文筆業だけで生計を立てている話』

第4章 電子書籍の波にのれ!
1.電子書籍とは
2.印刷代ゼロ、在庫不要
3.Kindle? Kobo? 専用端末は必要?
4.小説の電子書籍を作って販売してみよう
5.電子書籍のセルフパブリッシング作家は多芸多趣味な人が多い?
★コラム8:『セルパブ作家の飲み会は殴り合いみたいだったという話』
6.電子書籍で一財産築ける?