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ポジティブ物書きの雑記帳

物書き、弥生肇のブログ

拙作「ダイヤモンドダスト」を書いた背景

これは、失恋した私自身への鎮魂歌(レクイエム)。

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……と、痛々しくポエミーに書き出してみますが、一言で言い表すとそうなるのが正直なところです。

というわけで、前回ブログに続き、痛々しい話を少々。
ちなみに今回の記事は、ブログお題を募集したときの下記リクエストに基づいています。ディジィーさん、リクエストありがとうございます。 

 

ダイヤモンドダスト ―灰になった宝物―」の根っこの根っこが生まれたのは、2012年の3月でした。もう3年以上前なのか。
失恋しました。彼女とかになってた人じゃなくて、一方的に好きで、でも結局ひどい告白をして、ひどい散らし方をした恋でした。相手にも周囲にもひどい迷惑をまき散らしたもんでした。

そのときの話を掘り下げたりはしませんが。
私はとにかくめんどくさい人間で。誰かを好きになるとストーカーばりに好きになったりするし、振られると、諦めたり忘れたりするのにとんでもない時間とパワーがかかります。

それで、12年3月の気持ちを引きずりつつ、でもそれを作品という形にして叩き込んで何か書きたいという気持ちが首をもたげ、12年4月〆切の電撃小説大賞に投稿しようとしました。
でも結局そのときは、うじうじあーあーと失恋を引きずりながらプロットをもぞもぞやってるうちに〆切がやってきてしまいました。私は2011年からずっと電撃大賞に公募を続けているといっていますが、12年の回だけは、既存作を手直しして出すことになってしまいました。


それはともかく。
生煮えの、「ヒロインが悲恋を乗り越える物語」として書き殴ったプロットだけがある状態。どうにかしたいんですが、とにかくもだもだしてて、Twitterでもネガティブな発言を日々ぶっ放しまくる酷いアカウントと化していました。(当時のツイートを検索しちゃだめよ)。

でも、同じ12年の夏に。そんな私を気遣ってくれる女性が現れました。
それで、いろいろ省略しまくりますが、人生で初めて、まともに女性と付き合うというような間柄になりました。

ですが。いわゆる恋人と恋人がするなにかとか、なんかそういうのはなく、2週間で終わりました。世間の人がデートと呼ぶものをしたのは一回だけと言っていいでしょう。遠距離でしたし。はい、また失恋しました。
この辺の話題も、特に掘り下げたりしません。つらい。


ほんの一瞬……ダイの大冒険のポップの言を借りて言うなれば「閃光のような」一瞬とはいえ、初めて彼女らしい彼女ができたんですが、瞬きをするような合間にそれが消え去りました
何度も何度も、悪い夢じゃないかと思いました。
でも、夢じゃない。

再び、もだもだと引きずる日々が始まります。落ち込み方は、それまでの約三十年の人生で一番ひどかった。
だけど別の形で発散したので、どうにか死ぬような状況にはなりませんでした。
私は上記の夏の失恋のあと、バリバリやってたサラリーマン業を辞める決意をしましたせめて人生、好きなことを思いっきりやりたいなと思ったんです。

ただ、仕事で関わってる人たちには迷惑をかけたくないので、上司に失恋の背景なんかも全部打ち明けて、創作に打ち込みたいことも話して、「2014年3月末を目処に、それまでに仕事をしっかりケリつけて引き継ぎをやりますので、辞めさせて下さい」と話をして、了承をもらいました。1年半くらいかけて、「立つ鳥跡を濁さず」にしてから辞めないとな、と。
(実際に、14年3月で私は退職しました)

上司と上記のような話をしたのが、12年10月のこと。
その頃から私は改めて、「ダイヤモンドダスト」のプロットを引っ張り出しました。そして、退職の決意で少々冷却することができた頭をもって、自分の感じた痛みとか嫉みとか、願望とか、在りたい姿とか、いろんなものをゆっくりゆっくりと織り込んでいきました。

(※ちょい脱線:そういった感情をある程度ありのままに形にするのが、純文学だったり、現代劇のエンタメ文学全般のような気がします。対してライトノベルは、そういった感情やテーマを思いっきりデフォルメして、あるいは男の子向けに極端にしたり、あるいはえっちな話にしてみたり、セカイ全てを飲み込むようなセカイ系の話にしてみたり。ラノベ書きの皆さんがどういう想いでラノベを書いてるのかわかりませんが、私自身は、そのまま人に見せるのが憚られるから、ライトノベルという色のベールに包んで、自分の感じたことを人に語ってみたくて、ラノベを書いています。だからそのうち、もうちょっと心が強くなったら、もう少し剥き出しの作品を書くのかも知れません。)

とにかくも。
私が創作をしてきた中で、今のところ、自分の想いを一番強く載せたのが本作「ダイヤモンドダスト ―灰になった宝物―」です。

後先を考えない脳天気な主人公には、自分のポジティブな(そう在りたい)思考を。
何かを思い悩み続けるヒロインには、私の未来への祈りを託しました。
とある方に「よい妹」と評された主人公の妹ウィンには、私の願望を載っけられるだけ載っけました。
果てしない妄執に駆られた人物が出てきます。己の最も醜い部分を染みこませながら描きました。

いろんな想いを織り込みながら、それでいて、自分の好きな科学やSFも、お話のガジェットとして(稚拙かも知れませんが)使いました。
2013年4月電撃大賞合わせで書き上がり、読んで頂いた数人からも概ね好評だったので、「いける!」と思ったんですが。
一次落選でした。

地味に激しく落ち込んだのですが。まあ、小説の選考なんてそんなもんです。その瞬間、そのときの選考担当者に面白いと判断される作品だけが生き残るのです。
仕事を辞めて、創作に一生を賭そうと決意してた身としては、この落選そのものは長い人生の中の1つの出来事でしかないので、どうということはなかった。また次を頑張ればいい。

ただ、本作「ダイヤモンドダスト」だけはどうにかしたかったんですね。
だから持ち込み可能な編集部へ持ち込みました。「よく書けてるけど、書きすぎ」という一言で切り捨てられつつも、その編集さんにはしばらくプロット等も見て頂く機会を得ることが出来、今の自分の推進力になるいろいろな経験をさせてもらいました。

結局、その編集さんも異動となったりして、そこでの話は一段落。
それからしばらく時間を置いて、今一度、本作に手をつけました。改稿をして、投稿したのがオーバーラップ文庫小説大賞。そこで、佳作一歩手前、いわゆる最終落選というところまでいきました。前述の通り、選考というのはそういうものです。

それで本作はお蔵入りかなーと思ってたのですが。
いろいろあって、私が主宰となって、インディーズ電子書籍レーベル「Hybrid Library」を立ち上げることになりました。だったら、ここで私の一作目としてあげるのが、本作にとって最高の餞になるだろう、と。

はいぶらりーでリリースするに辺り、大改稿をしました。
ほぼ全ての文章に手を入れ、たくさんのエピソードを足したり削ったり直したりして、隅々まで手を掛けました。オーバーラップの評価シートで指摘されたことも、可能な限り改善に盛り込んだつもりです。

そうやって、受賞して出版社から本にするというのとは随分と遠くの、自らの手でという形でですが、この作品を世に送り出すことが出来ました。


これが、「ダイヤモンドダスト ―灰になった宝物―」を書いて、上梓に至るまでの背景です。


ちなみに、今の所「面白い」というような評価をほとんど頂けていません笑。
でも、いいんです。公募のくだりで述べたように、どんな想いが載っていようと、どんな力をかけて書こうと、それを評価するのは読者なのですから。
「ああ、面白くなかったか。じゃあ、次はもっと面白いものを書こう。みてろよ」私は生涯、そう考えるだけです。

それでも、どこまで本音でしょうかお世辞でしょうか、友人であり、ファミ通文庫からデビューしているGODOさんから、

上記のブログで本作への感想を頂きました。こういう言葉を頂けるというのは、本当に、数字やお金では測れない喜びがありますね。
遅れに遅れて申し訳ないのですが、GODOさんのデビュー作『最新の魔法遣いとアイを識るもの』は先週くらいから読み始めていて、そろそろ書評を書けるかと思います。しばしお待ちを。
私とGODOさんが仲良くなれているのにはこういうところにも通じ合うところがあるからなのかな、と思わされるような、ドキッとするような設定がこの作品にはあって、もぞもぞしながら読んでます。 

☆追記:その後、読了した感想はこちら

yayoihajime.hatenablog.jp

最新の魔法遣いとアイを識るもの (ファミ通文庫)

最新の魔法遣いとアイを識るもの (ファミ通文庫)

 

 

失恋という意味では、もう一生分落ち込んだし、そのときに死んだ自分と自分の想いも、自著「ダイヤモンドダスト ―灰になった宝物―」に弔ってもらいました。だからもう私は、笑っていられます。

そりゃ、振られたら落ち込みますし、散々失敗を重ねたので、次の恋はどうしたもんかと、足を踏み出す方向を迷いながら生きてる毎日なんですけどね。

 

マイペースで、がんばって生きていきます。
あ、本を買ってくれると/読んで頂けると、とても嬉しいです。笑

ダイヤモンドダスト: ―灰になった宝物― (Hybrid Library)

ダイヤモンドダスト: ―灰になった宝物― (Hybrid Library)