ポジティブ物書きの雑記帳

物書き、弥生肇のブログ

2019W12の映画鑑賞雑記

今週は年明けてから一番忙しかった気がします……なんとか1本観ました。

●「続・夕陽のガンマン

続 夕陽のガンマン (字幕版)
 

 半月ほど前に観た「夕陽のガンマン」のあとで制作された映画でメインキャストは一緒なんですが、話は続編でもなんでもない西部劇。要するに「続」だけ観てもまったく問題ありません。

とても良い西部劇でした。ろくでもないヤツしか出てこない笑。
あ、でも、ちょうど米国南北戦争時代で、軍隊の中にはいい人(?)もいて、なんというか、時代背景も含めて多角的に楽しめる映画でした。

「善玉」「悪玉」だの作中でも言いつつも、完全な善人も悪人もいない。人間ってそういうものですよね。というか、悪い部分がある方が魅力的な人間に映る……と、昨今、さまざまなモテ・恋愛関係の本には書かれていますし、まあ実際そうなのでしょう。

それにしても、若い頃のクリント・イーストウッドはほんとカッコイイですね。今のおじいちゃんになったイーストウッドも十分シブいんですけど、ガンマンの頃の風格は半端じゃない。

さて。これで、今週頃まで公開されているドキュメンタリー映画「サッズヒルを掘り返せ」を観ることができます。「サッズヒル」とは墓地の名前で、「続・夕陽のガンマン」で非常に重要なシーンの舞台になっています。実際、映画の中でとても印象的な墓地でした。

2019W11の映画鑑賞雑記

今週は2本です。

●「PiCNiC」 

 岩井俊二監督の、1995年の作品です。本作品での主演共演をきっかけに、浅野忠信Charaは結婚したとか(今は離婚)。

ストーリーを楽しむというより、印象的な映像を撮るためにストーリーをつけたという感じがする映画でした。衝撃的なシーンや非現実的なほど美しいシーンやシチュエーション自体はとても印象に残るものでしたが、精神病患者や犯罪者と思われる(明言されていない)キャラクターたちの織りなすストーリーは抽象的で夢遊的で、解釈も受け手に委ねられているようでした。

妙に印象に残ったのは確かなのですが、誰かと観たいか、また観たいかと言われると、個人的にはうーん……という作品でした苦笑。

 

●「スパイダーマン:スパイダーバース」

www.spider-verse.jp

実は私、スパイダーマンというものに触れたことがほぼありませんでした笑。
映画もアメコミもゲームでもまったく触れてなくて、昨年映画の「アベンジャーズシビルウォー」を観た中に出て来たなという知識しかなく……でも、評判いいし、いい加減履修せねばと思い、観てきました。

結論として、今一つ楽しめませんでした苦笑。
映像表現はものすごくて、CGモデル型アニメーションの究極系のような印象を持ちました。色づかいも、アメコミがそのまま飛び出してくるような表現の数々も、とても面白かったです。

ただ、ストーリーは加速装置やパラレルワールドなどのSF的な蘊蓄が特になく(そういうのを期待して観る作品ではないようですね!)、たくさん出てくるスパイダーマンもバックボーンがそこまで掘り下げられなかったので(これもアメコミ等であらかじめ知っていればいいことなのでしょうね)、「この子すごくかわいいけど、どういう生い立ちの子なんだろう…」とかモヤモヤしながら終わってしまって、個人的には消化不良感が物凄かったです。

最近はMARVELの映画を特打ちみたいにみたりしていたのですが、前提知識の有無で楽しめ方にだいぶ差が出るな……と感じることだらけで。これまた、自分があまり物を知らないのが悪いわけで。
足りないと感じたところの知見を1個ずつ、足していこうと思う次第です。

2019W10の映画鑑賞雑記

書くのがちょっと遅れちゃいましたが、先週の鑑賞雑記です。

●「グリーンブック」

gaga.ne.jp

今年度アカデミー賞・作品賞を受賞した「グリーンブック」は、実話をもとにした映画です。

1962年に、天才黒人ピアニストであるシャーリーが、イタリア系用心棒のトニーを雇い、米国南部へと各地で演奏の仕事をしながら旅をする話です。
1962年で米国南部で、黒人……というわけで、どういう筋の話かはご想像がつくでしょう。黒人差別に由来するトラブルを話に織り交ぜながらも決して悲観的になりすぎず、どこか小気味よさすら覚えるセリフ回しと展開。出自も性格も何もかもデコボコなシャーリーとトニーのやり取りには、映画館の多くの人が声を出して笑っていました。
あと、某シーンのせいでフライドチキンを食べたくなりました。

黒人の方々の苦しんだ(あるいは場所によっては現在進行形でしょう)境遇を、すっと胸に落として理解させてくる、そんな映画でした。
そして同時に、当時の社会問題の話を抜きにして、ヒューマンドラマとしてとても楽しく温かい、人間味溢れるストーリーでした。

↓ ※ネタバレ満載ですが、映画を観た人は読んでみるといいかも。

www.club-typhoon.com

 

●「夕陽のガンマン」 

職場の西部劇好きな人にオススメされて観た、西部劇の金字塔のひとつみたいな作品。

西部劇って、まともに観たことなかったんですよね。小さい頃に親がテレビで観てたのを断片的に横で観てた程度で。
ちゃんと観てみたら、シンプルなストーリーの中に魅力がぎゅっと詰まっているというか……金、暴力、女性はこういう物語をバキッと創る上でとても重要な要素だなと再認識。 

あと、私は最近のクリント・イーストウッドしか知らなかったんですが、若かりし頃のイケメンっぷりが半端じゃない……。
とりあえず「荒野の用心棒」と「続・夕陽のガンマン」を観てから、「サッドヒルを掘り返せ」を観にいこうと思います。↓

hark3.com

「続・夕陽のガンマン」のクライマックスで重要なロケ地を掘り返して復元した話(半ドキュメンタリー)だとか。

2019W9の映画鑑賞雑記

いつの間にか3月ですね……

●「翔んで埼玉」

www.tondesaitama.com

公開前までノーマークだったんですが、なんかみんな観にいってるのと、制作サイドが「まさかこんなに話題になるなんて思ってなかった」みたいなことを言っているのを見かけて俄然興味が湧いて、どんな映画かもろくに知らないまま(公式サイトを数秒眺めただけ)観てきました。

最初は、埼玉(や某県)に対する壮絶なディスりで「おいおい大丈夫かよ」って苦笑いしながら観てたんですが、いつの間にか「なんでこんな話に感動してるんだ」っていう謎の感動に包まれていました。ディスりすらうまく使った、埼玉に対するものすごい愛情が伝わってきました。
ギリギリのところを攻めつつ見事に落とし込む、バランス感覚のすごい脚本だと思いました。

ただ、好き嫌いは分かれる映画かもしれませんね。合わない人はいるかもしれない。

 

●「2001年宇宙の旅

2001年宇宙の旅 (字幕版)

2001年宇宙の旅 (字幕版)

 

おそらく知らない人はいないぐらいの映画なんですが、例によって知見の狭い私は未見だったので、観てみました。

この映画が公開されたのが1968年というのが驚きですね。アポロ11が月に到達するのが1969年で、その1年前にこんなSFストーリーをこんな映像で作っちゃうというのが圧巻。というか、「CGも何もない時代にどうやって撮ったんだ」って映像だらけで、面白かったです。

話も面白かった(終盤は理解できなかった)んですが、当時の映画だからか、とても展開がゆっくりですね。それも不気味さの演出と捉えることはできるんですが、もう少しカットごとの時間を短くしつつテンポ良くまとめるのが昨今の映画だよなあ、と思いつつ。

wiki等を見ると続編が小説や映画でたくさんあるようですね。ちょいちょいチェックしておきたい。 

花澤香菜さん、ハピバ!

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2/25は敬愛する花澤香菜さんの誕生日です。
今年はちょうど30歳……ということで、
『Kana Hanazawa Concert Tour 2019 ーココベースー Birthday Special』@TOKYO DOME CITY HALLに行ってきました。

先に書いておきますが……
今日のブログは相当キモいことになります笑。
読む人は覚悟して読んでください!
www.hanazawakana-music.net

↑ 今回のライブ情報、4/6からのツアー、その他近況やディスコグラフィなどは公式サイトでどうぞ。

 

ということで、ツアーの感想などを。
セットリストは、花澤さんの音楽活動初期から最新アルバムまで満遍なく。
アンコールでは、「恋愛サーキュレーション」「星空☆ディスティネーション」などをやっていただけるという超豪華な内容でした。
特に「恋サ」のライブ披露は、私の記憶では、2015年5月の武道館公演だけではなかったでしょうか。
↓そのときのライブレポは、私も先代ブログに残しています。
今読むと、なんだか恥ずかしいですね。

hajimeyayoi.blog27.fc2.com

花澤さんの30歳の誕生日ということで、MCも関連の話題づくし。
30代での目標は、
「中国語を話せるようになること」
「肩の力を抜いて物事に挑戦できるようになること」
というお話でした。

中国語の修得を目標にする理由は、昨今、中国からたくさん仕事をもらっていてやり取りする機会が多く、本当によくしてもらっているから、自分も向こうの言葉をちゃんと伝えるようになってコミュニケーション取りたい、ということでした。
その話を聞いて、昨今のコンテンツ業界と日本や中国の状況を考えずにはいられませんでした。
私のイラストレーターの友人も、日本での仕事をもっと受けたいけど、金銭面の優位性やコミュニケーションで問題ないことなどを思うと、中国の依頼を優先してしまうと話していたのを思い出します。
ちなみに、2018年末は北京テレビの年末特番に呼ばれて、年末は万里の長城のふもとで「恋愛サーキュレーション」などを歌っていたとのこと。

www.youtube.com

中国を悪く言うつもりも、日本を卑下するつもりもありません。ただ、誰かを楽しませる仕事を、より良い形で実行する存在でありたい。今はその観点で、中国に良いところがたくさんあると感じている、ということです。
日本のコンテンツ業界もっともっと頑張らないとなあ……と、その一端で仕事をしている自分は、改めて思いました。

「肩の力を抜いて~」の件は、花澤さん曰く、「自分は物事に挑戦するときに、肩肘を張って、壁に向かって頭からぶつかっていくタイプ」だったとのこと。それを直していきたいとか。

MCの折々で「三十路になってしまいました~」と語っていた花澤さんですが、落ち着いた笑顔の花澤さんは良い意味で歳相応になったと感じました。
ずーっと彼女の仕事やライブの姿を追ってきたので、なんだかほっこりしました。

今日いっしょに行ってくれた友人曰く「親戚の子どもの成長を見る気分」なんて喩えてくれましたが、まさにソレでした。子どもの成長ってほど年下の方でもないですし、なんなら私なんか足もとにも及ばないビッグな花澤さんですけど。

何かの折(立命館の学祭だったか)に、花澤さんの小さい頃の夢は「立派な大人の女優さんになること」みたいなものだったと確か聞きました。
今は本当に良い意味で、魅力的な大人の女性になられたなあと思います。
2015年の映画「君がいなくちゃだめなんだ」、
2018年の劇「ゼロトピア」、
今年は地上波ドラマも出演予定など……
声優が本業である状態は当分変わらないと思いますが、ご本人が小さい頃から思い描いていた姿に、あるいはそれ以上の存在に、日々近づいていっているんじゃないかと思います。

www.kimigainakucha.net

www.chikyu-gorgeous.jp

animeanime.jp

関連サイトや記事をぺたりぺたり。

 

ここまでの内容でお察しの通り、私は結構前から花澤香菜さんを追っかけてるのですが、追いかけ始めた初期~数年前までは、『ラノベ作家になるぞ!』と意気込んでおりました。んで、いつかアニメ化して花澤香菜さんにヒロインの声をやってもらうぞーなんて思ってました笑。

結局、アニメ化どころかラノベ作家にもなれてないんですが、回り道したり寄り道したりしつつ、彼女と仕事で関わってるような関わってないようなところに、いつの間にか来ていました。
そして同時に、今はもう、彼女と仕事で関われるかどうかにはさほど意味を感じなくなっている自分にも気づきました。もちろん、きちんと関わる機会をいつか持たせていただけるならば、それは(超個人的に)何より幸せを感じるでしょうけど。

今日、中国の話などを聞いて、改めて思いました。
少しでも良い仕事をしたいな、と。

今はそんなスタンスで、日々仕事をやっています。
これからもっと、頑張っていこうと思いました。

2019W8の映画鑑賞雑記

今週は結構観ましたよー。

●「BIG FISH」 

 会社のシナリオ班鑑賞会で観ました。ティム・バートン監督。
ファンタジーなのに地に足がついた映画だという感想を持ちました。ふわふわしてるのに、いつの間にかどっしり現実の話になっているというか。

人生という現実はおおむねつまらないものだけど、おもしろおかしくストーリーにしてるみると楽しく聞こえる。ストーリーっていいものなのだよ、もっと楽しいことを考えながら生きようぜ、っていうようなメッセージもあるような気がしました。

「BIG FISH」には「才能のある人」「重要人物」という意味もあるようですね。いろいろなメタファーや含蓄が入り乱れている、不思議な味わいの映画です。

 

●「ミッドウェイ」 

次の夏コミでは艦これでこの辺の話を書くので、観ておこうと思って買いました。
米国が建国200年記念で作った映画で、三船敏郎さんが山本五十六司令長官を演じています。米国の映画なので全部英語。三船敏郎さんも綺麗な英語で話していて、他の出てくる日本人は当時米国在住の日系アメリカ人の方々だったとか。

というわけで、 米国視点からのミッドウェイ海戦です。日本視点でのいろいろは艦これどっぷりのせいでさんざん読みあさっていたのですが、米国側の視点だと、また違った興味深さというか、向こうは向こうで大変な戦いだったというのだなと思わされました。
そしてこの映画を観ていて、艦これ二次創作でこの海戦をどう描こうか、ぼんやりイメージができてきました。真似はしませんよ! たぶん!

ちなみにこの映画、戦時中の映像や戦後すぐの映画から、戦艦や空母、海戦の様子の映像をとにかくツギハギしまくって、できるだけそのものっぽい映像を(むりやり)作っていて、映像の質は相応に悪くなりますけど、本当の戦争における航空戦や火災・爆発を起こす空母、その消火活動の様子などまで描かれていて、ドキュメンタリー色すら感じました。ちなみにwiki等で見る限り、ミッドウェイ海戦そのものの本物の映像はナシのようです(そんなものを撮ってる余裕なんて日米なかったかと)。

あの海戦で、もし日本側が勝って南雲機動部隊が健在だったら、戦況はどうなったのでしょうね。最終的な結果は変わらなかったとしても、そこまでの経緯はまったく別物になっていたのかもしれません。

 

●「カジノ」 

カジノ [Blu-ray]

カジノ [Blu-ray]

 

なんとなく買ってたブルーレイを観たら、すさまじい作品でした。
私は2013年にシンガポールへ旅行した際、カジノで結構遊んでしまいました。大勢がお金を賭けながら楽しむルーレット、ディーラーと1対1で勝負するブラックジャック……賭け事になると、魔力でもあるかのような面白い遊戯に変わってしまうのを体感しました。 

そんなわけでカジノものの作品を書こうかと当時ブルーレイを買って結局積んでいたのですが、引っ張り出して観たところ、カジノ要素よりもギャング要素が壮絶過ぎて、マトモな人間がほぼ出てこない。みんなどこかイカれていて、イカれた展開だらけで胸が痛くなりましたが、まあとにかく面白かったですね。
金、女、クスリ……人を狂わせる要素てんこ盛りなひと昔前のラスベガスでの、実話をもとにしたストーリーです。

 

●「はやぶさ/HAYABUSA」 

 つい先日、はやぶさ2が小惑星リュウグウに着陸したというニュースがありましたね。
www.itmedia.co.jp

そんな折に、「そう言えばこんなブルーレイを買って眠らせたまんまだ」とやはり掘り出したのが、映画「はやぶさ/HAYABUSA」です。

 初代はやぶさが、苦労とアクシデントだらけの中で作られ、打ち上げられ、小惑星イトカワに辿り着き、帰還したか……大変苦しい予算の中で奮闘したJAXA……それを、2時間半飽きることのないストーリーで魅せてくれる贅沢な映画でした。

主人公である水沢女史の、宇宙に熱中しすぎるがゆえのオタク的な挙動と時折見せる機転と、はやぶさの数々のドラマ。

2010年にはやぶさが帰還した際は、経緯をあまり知らないままに見てしまったので、恥ずかしながら大きな感動は感じなかったのですが、この映画を観て、「2010年のはやぶさ帰還を、もっといろいろ知った状態で迎えたかったなあ」と思いました。はやぶさ2帰還までに、2のことを勉強しておきたい。

JAXAの方々も、本当に頑張っているのですね。宇宙開発は本当に夢のある、素敵な仕事だと思います。
死ぬまでに一度、宇宙に行ってみたいなあ。かなわないかなあ。

2019W7の映画鑑賞雑記

今週は忙しめだったんですが、駆け込むようにして日曜夜に映画観てました。

●「君の名は。」 

2016年夏の、新海誠監督の作品です。
最近ちょっとプライベートでいろいろあって(比較的悪いことばかりで具体的には割愛)、なんとなくこの作品を観たくなりました。
んで、観てみたら、上映当時は普通に面白い作品だな~だったのが、なんか今日はボロボロ泣いてしまった。個人的な泣きどころ(?)が増えてしまったかもしれない。
やっぱり良い作品ですね。改めてそう思いました。キャラクターがみんないい人だ。

それにしても、2016年。もう2年半も前なのかあ……。あのときは「シン・ゴジラ」と時期を同じくしてて、いろいろと話題になったなあと思います。
君の名は。」で一葉役の市原悦子さんは先月、シンゴジで総理役の大杉漣さんは約一年前に、亡き人となってしまいましたね。今日は市原さんの声を聞いて、少ししんみりしました。

人はいつ会えなくなったり、亡くなったりするかわからないので、大事な人は、大切にできるときに大切にしたいですね。